そうしてぼくらは、並んで歩く

世界はいくつもの層から成り立っている。自分の知らない世界がいくつもあって、そこでは、物事が自分の住む世界よりもほんの少しだけ複雑に絡み合っている。



『黒猫の遊歩あるいは美学講義』読了。


人死にもありますが全体としては「日常の謎」タイプ。
全6話の中で少しずつ「黒猫」と「私」の間の距離が縮まっていく(あるいは、距離は変わっていないが今まで気付いていなかったものに気付いていく)のをほのぼの眺める作品です。


各話前半がエドガー・アラン・ポォの作品解釈、後半が事件の謎を解くという構成で
文学少女シリーズに近い構成かもしれません。


各話1作品ずつ、計6作品がモチーフとなっています。

  • モルグ街の殺人事件
  • 黒猫
  • マリー・ロジェの謎
  • 盗まれた手紙
  • 黄金虫
  • 大鴉



インスパイア元を知らなければ「ふーん」と。知らなくても楽しめます。
知っていればきっと「へぇー」となるのだと思います。


黒猫の遊歩あるいは美学講義

黒猫の遊歩あるいは美学講義