フモールが在るように

ふと『黒猫の遊歩』シリーズを思い出して刊行状況を調べていたら、読んでいないものが1冊ありました。


黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)

黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)

『黒猫の刹那あるいは卒論指導』
1作目より前を書いた挿話集です。

ポオの作品を下地にして進む分、読んでいたほうがピンとくる場面もあるのでしょうが、読んでない自分でも
むしろ作中内の創作のつもりで、解釈を楽しんでいます。

「本音を言えばね、美学なんて教室に籠ってこそこそ語らうべきものじゃないんだ。歩いたり、食べたり、ゲームでもしたり、そういうリラックスした状況でないと、美的成分はすっと身体に入ってこないものだよ。だが、大学の講義で遊ぶわけにもいかないからね」

卒業が見え始め、将来に不安を抱くあの頃。
今の気持ちで学生に戻ったならば、学問に触れるときの感じ方は全く違うんだろうな。




過去3冊の感想(はずかしい)
そうしてぼくらは、並んで歩く - Another Dimension
ねこ だい すき ○○○○ ♪ - Another Dimension
ロマンスひとつだけで? - Another Dimension