リーディングシュタイナーの持ち主は悲しい

終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)

終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)


「終わる世界のアルバム」読了。


文庫版の表紙に惹かれました。
新書版の表紙は雪景色で、ちょうど今日の天気と同じ。


突然、人と、その人に関わったモノの痕跡が消えてしまう世界で
写真に撮った人を覚えていて"しまう"主人公。
覚えていること、忘れることはたくさんの物語のテーマになっていますね。
人間生活に「記憶」が大切なものということ。
しかし最後まで問題は解決せず、ただ受け入れることができただけ。
大逆転劇がない分、どこかで本当に起こっていそう、あるいは将来...
そんな気になる物語でした。


健気な幼馴染に幸せになってほしい属性としては
ずっと見守ってきてくれた莉子が報われなさそうなのが寂しい... :'|




消えるモノ、消えないモノを分かつ理由がはっきりしないことにツッコムのは野暮なのでしょうね。